下位法に任せた

当時の基本書を読んでいたら、
「『臣民たる要件は法律の~』としているが、
まだそんなことを定めた法律はない。たぶん…」という記述を発見。

大日本帝国憲法は、
第18条で「日本臣民タル要件ハ法律ノ定ムル所ニ依ル」と定めています。

簡単に言うと、
「日本人」とはどんな人のことを言うのか、それは法律で詳細を定めるという意味です。

「憲法」は、国家の仕組みの基本法であり、細かいことは下位法に任せます。

会社で例えると、憲法は社長のような存在で、
社長が現場のことまで細やかに命令を下すよりも、各部門の担当者に任せた方がいい。
そんな感じです。

別の視点で見ると、憲法が改正したら…社長の方針が変わったら、
現場でも大変更が発生して、それに合わせるために、まぁ、大変なことになります(苦笑)
(例えば…自衛隊を国防軍として憲法に明記すると、自衛隊という名称が変更になりますので、
関連法やあらゆる手続文書において、用語の変更に対応することとなります)

20131013up

明皇の暇つぶし

大日本帝国憲法が、国家の基本法として他の下位法たちと関わりを持つ一方で、
明治皇室典範は、皇室の家憲として世俗から切り離された存在でした。

ちょこちょこ改正はあったものの、
割と普段ヒマそうなイメージがあり(失礼)、

また、戦前の刑法には「皇室に対する罪」の章があったので、
刑法とならば少しは会話するだろうと妄想してたら
こんな漫画ができました

20130208up

夏島物語

明治公法漫画「第9話」
以前UPした「東屋事件」の後に続く話です

11月29日は、大日本帝国憲法の施行記念日です。
帝国憲法を発布した際に
『帝国議会ハ明治二十三年ヲ以テ之ヲ召集シ
議会開会ノ時ヲ以テ此ノ憲法ヲシテ有効ナラシムルノ期トスヘシ』
と勅語が発せられ、その「議会開会」が明治23年11月29日でした。

20121129up

公布の夜その後

明治公法漫画「第8話」です。
以前UPした「第3話 公布の夜」の後に続く話で、
明治憲法からの視点です。

ちょっと11月3日までに時間がなくて、 展開と絵がかなり荒い仕上がりになったのは反省。。。
小冊子にまとめるときは丁寧に描き直します。

20121103up

比翼の鳥2

明治公法漫画「第7話」です。
明治公法について調べていたら、明治皇室典範の存在が
予想を超えて重要な存在だったことを知って萌えました…

明治皇室典範制定に関する当時の資料を読んでいると、
「皇室典範及び憲法」という順で書かれているのが萌える…w
20121023up

比翼の鳥1

明治公法漫画「第6話」です。
話数のカウントは、単に作成順なだけで時系列ではありません。
エピソードがいくつか出そろったら、
話数を時系列に並べて小冊子にまとめる予定です。

皇室典範(明治22年)と明治憲法の萌える生い立ちの物語についてはまた後日…

20121008up

憲法の願い(全12頁)
全12ページ、シリアス。

◆憲法記念日に思い(妄想)を寄せて◆

昭和22年(1947年)5月3日、「日本国憲法」は施行されました。
それと同時に、「大日本帝国憲法」は失効したとされています。

「大日本帝国憲法は、
日本国民の手による憲法改正で日本国憲法となった」

というのが大人の事情をフンガフンガした説明です。

ですが、帝国憲法は天皇大権、日本国憲法は国民主権
根幹から変わってしまって、
改正というより、もはや別物というのが自然です。

わかりやすく例えるならば、
ご飯に味噌汁、漬物、煮物、焼き魚など和食の定食屋が
「リニューアルオープン☆」と称して
カフェオレやバケットサンドなんか出しちゃうカフェに変わった勢いです。

お店の建物は同じだけど、内装も変わり、
店長も変わって、もう別の店じゃん、と。

どうしてこうなったか?

国の存立や利権、大小さまざまな思惑が複雑に絡み合い、
日本は戦争に突入し、敗戦し、そして、
戦勝側(GHQ)から「国民主権を採用した憲法」を作るよう命じられました。

ともかく複雑です。大人の事情です。
興味がある方は、色んな視点・思想からの本を読んでみてください。

親日のアメリカ視点、日本を危険視または軽視蔑視するアメリカ視点、
アメリカに迎合する日本視点、国粋視点、、、、

視点変わればこんなにも捉え方・説明の仕方が変わるのか、
と驚くかと思います。

大日本帝国憲法には、
天皇大権を保持したままで、より国民を思う
真の立憲主義※に近づきたいという思いがありました。
(※簡単に言えば、理性で統治を行い、国民を大事にする主義です)

色々あって改正されずに、こんな結果になってしまいましたが、

もし、敗戦後のGHQ支配下での憲法改正ではなく、
本来的な意味での憲法改正が行われていたら…

帝国憲法は、そして日本は、どんなかたちになっていたんでしょうかね?

20120511UP