解説>Being第4話

ハリソン・タリス
…指揮官第一種(Th1)です。
弱気な性格に描いてますが実際はどうなのやら。
名前の由来は「ハリソン内科学」。

免疫システムのバランス的には、
Th1、Th2、制御性T細胞の均衡がとれた状態が望ましいとも言われています。
現代人の体ではTh2>Th1,制御性T細胞といった感じのようです。
免疫軍が形成される初期に、Th1が活躍するような戦いが少ないと、Th2が優位になるとする説も。(衛生仮説)

「特殊技能攻撃官(通称:特攻官」
…細胞傷害性T細胞(cytotoxic T lymphocyte、キラーT細胞、CTL、Tc細胞)です。
右胸のエンブレム紋章はCとTとLを元にデザインしたものです。
手当たり次第の第一防衛とは異なり、特定の攻撃対象を狙って攻撃できます。
教科書によっては「洗練された戦い方をする」と表現されていたり。Th1や樹状細胞等からのシグナルを受けてから攻撃行動を開始します。

制御官と指揮官
…制御性T細胞もヘルパーT細胞のように、
CTL細胞に攻撃を促すことができることが発見されています。
これは常時できるものなのか、制御性T細胞がヘルパーT細胞に劣化?したからなのか、
それはまだわからないそうです。

試験に落ちたT細胞たち
…作画がわかりにくいですが、諜報員(マクロファージ)が撃ち殺しています。
胸腺の裏側には、試験に落ちた細胞を貪食するためにマクロファージが集まっています。

※フィクション設定※
・第4話冒頭で、レイン(制御官)が攻撃の是非を決定していますが、制御性T細胞がこのように積極的に判断をすることはありません。基本的に攻撃過剰の可否を判断するにとどまります。

・物語では、ある制御官が「攻撃抑制過剰」をしていますが、実際にこのような疾患は(今のところ)ありません。
どちらかというと、制御性T細胞がちゃんと「制御をしない」ことくらい……かな???

第5話へ

各話一覧へ