解説>Being第18話

ステムは「がん幹細胞」をイメージしたキャラクターなので、
足元でゴボゴボしてるのは、仲間です。

細胞は増える場合、
2つ(母細胞と娘細胞)に分裂することを繰り返していくんですが、この辺は物語としてのアレンジなのでサラッと読み流してください。(分身繰り返して増えるってシリアス漫画ではなかなか微妙だなぁと思って)
あぁ、増えてるなぁと思って読み進めていただければ助かります。

16話あたりからチラホラ出てくるこの子が、上記の「娘細胞」という存在をイメージしています。
「むすめさいぼう」と思いきや「じょうさいぼう」なんですよ、本で独習してるとフリガナがないと間違えたまま覚えてしまって難儀。
がん細胞は、制御性T細胞利用して自分たちを「免疫細胞」から守らせようとしています。

がん細胞たちを守る制御性T細胞を、ナチュラルキラー細胞がどうにかする、なんてことは創作上のフィクションです。

漫画でうまく描けなくて申し訳ない。
ルーラが自分をいよいよ制御できなくなって、攻撃禁止をばらまいたために、特警が感染した。その特警がレインに感染を広めようとした場面です。
細胞を擬人化すると、細胞から細胞への感染がグロい…

これも分かりにくくなってしまった……
ルーラが特警の攻撃を制御しそうなところを耐えた場面です。
特警を守るために。
ルーラはサイマスの試験には合格したけれど、後から異常をきたしたわけです。そして、自分の判断に自信が持てず、過剰制御に進んだ。
だからこそ、目に見えて「同朋を守る」というがん細胞の組織から離れる勇気もなかった、と。

特警が現れた時、斬られてもいいと思ったけど、
まだ「排除対象じゃない」と言われてしまった。

レインが現れた時「無事だったんだ」と言ったのは、
自分がばらまいた「制御」で周辺が危険地帯になっていることを知っていたからです。

尚、制御性T細胞が体内で過剰な制御を行うことが主因の疾患は、おそらくありません。これはフィクション設定です。

制御性T細胞同士での、こういう場面もフィクション設定です。
(制御性T細胞がヘルパーT細胞等に「直接接触して止める」ことは現実にあります)

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